EDM

ワイヤー放電

TECHNOLOGY REPORT2

スタートにポジションする責任を担う

環境条件も加味して電圧や加工速度の微調整に神経を集中する

放電加工部門にはCharmilles放電加工機やMITSUBISHI細穴放電加工機などがあり、精密形状・多面形状加工、および超精密細穴加工を担っている。マシニング・切削加工では達成できない深溝・角出し・小径穴・深穴加工も可能で、超硬材・難削材でも精密加工から曲面加工まで対応。多種の工具・治具が不要であり、ワイヤーだけで自在に形状加工できることが特徴となっている。

 

「大きいものだと、厚さ150ミリの鋼材を直径800ミリの円筒形に切り抜いたことがあります。逆のケースは厚さ100分の1ミリの金属板を0.3ミリ四方の正方形に。形状としては角より円弧が難しいです」と話すのは、3台の放電加工機を同時進行で操作する大井淳。「放電加工は、多くがマシニング加工を短縮化するための工程。スタートにポジションするので緊張感があります」。

 

スタートを担う責任は精度へのこだわり。大井は経験値を生かし、環境条件も加味して電圧や加工速度の微調整に神経を集中する。次のプロセスに最良のバトンを渡すために。